八光電機では、かつて三相200V仕様の「パン型加湿器」を販売していました。ステンレス製の水槽にシーズヒーターを組み合わせたボールタップ型の加湿器で、KSB3210~KSB3280まで、容量の異なる複数のモデルが用意されていました。
現在、KSB3210~KSB3280は八光電機の「生産終了製品リスト」に掲載されています。ただし、いずれの型番にも「特注で製作可」と記載されているため、既設品の交換や同等仕様の製品を探している場合は、メーカーに相談することができます。
ここでは、旧カタログに掲載されていたパン型加湿器の特徴や仕様とあわせて、現在の取り扱い状況を紹介します。
八光電機の公式サイトでは、パン型加湿器のKSB3210、KSB3215、KSB3220、KSB3230、KSB3240、KSB3250、KSB3260、KSB3270、KSB3280が、いずれも生産終了製品として掲載されています。
そのため、旧カタログなどで製品情報を確認できても、現在通常販売されている規格品ではありません。
一方、生産終了製品リストでは、9型番すべてに「特注で製作可」と記載されています。八光電機では、生産終了製品について推奨代替品の案内がない場合でも、特注品や仕様違いの製品を提案できるケースがあるとしています。
既設品を交換したい場合や、同等仕様の加湿器を探している場合は、型番や必要な加湿量、設置条件を整理してから八光電機へ相談すると、話を進めやすいでしょう。
八光電機の旧カタログに掲載されていたパン型加湿器は、ボールタップ型の給水機構を採用した加湿器です。三相200Vに対応し、容量は1.0kWから8.0kWまで9型番がラインアップされていました。
加湿量も1.2~10.4L/hと幅があり、必要な加湿量に合わせて容量を選べるラインアップとなっていました。
| 製品名 | パン型加湿器 |
|---|---|
| 型番 | KSB3210~KSB3280 |
| 電圧 | 三相200V |
| 容量 | 1.0~8.0kW |
| 加湿量 | 1.2~10.4L/h |
| 水槽 | ステンレス製 |
| 給水方式 | ボールタップ型 |
| 現在の取り扱い | 生産終了/特注で製作可 |
パン型加湿器の水槽には、錆びにくいステンレス鋼板が使われています。水槽内に設けたシーズヒーターで水を加熱し、蒸気を発生させて加湿するシンプルな構造です。
旧カタログでは、ヒーターについて「無理のない容量密度」と説明されています。また、吸着式のゴム脚を備えており、設置場所に合わせて本体を水平に調整できるなど、据え付け時の使いやすさにも配慮されたつくりです。
パン型加湿器には、空焚きによるトラブルを防ぐための安全機構が備わっています。主回路と操作回路に温度ヒューズを設けているほか、水位が下がると電源を遮断するフロートスイッチも採用されています。
旧カタログでは、これらの仕組みを「三重の安全な空焼防止」と紹介しています。水を加熱して蒸気を発生させる機器だからこそ、給水状態を保つとともに、安全装置が正常に働く状態で使用することが大切です。
八光電機の旧カタログでは、保守や点検のしやすさもパン型加湿器の特徴として紹介されています。電装カバーを取り外せるほか、ボールタップやヒーター、フロートを交換できる構造になっています。
また、暖房シーズンの前後には、水槽内やヒーター表面を清掃するよう案内されています。長く使用している既設品であれば、清掃とあわせて各部品の状態や安全装置の動作も確認しておきたいところです。
旧カタログには、パン型加湿器として1.0kW・1.2L/hから8.0kW・10.4L/hまで9型番が掲載されています。
各モデルの旧カタログ掲載仕様は以下の通りです。現在はいずれも生産終了しているため、特注で製作する場合の仕様が下記と同じとは限りません。最新の仕様については八光電機へ確認してください。
| 型番 | 商品コード | 電圧 | 容量 | ヒーター回路 | 加湿量 | 寸法 A×B | 質量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| KSB3210 | 13400010 | 三相200V | 1.0kW | 1段 | 1.2L/h | 370×145mm | 2.3kg |
| KSB3215 | 13400020 | 三相200V | 1.5kW | 1段 | 1.8L/h | 370×145mm | 2.5kg |
| KSB3220 | 13400030 | 三相200V | 2.0kW | 1段 | 2.6L/h | 370×145mm | 2.6kg |
| KSB3230 | 13400040 | 三相200V | 3.0kW | 1段 | 3.9L/h | 370×255mm | 2.8kg |
| KSB3240 | 13400050 | 三相200V | 4.0kW | 1段 | 5.2L/h | 370×255mm | 3.0kg |
| KSB3250 | 13400060 | 三相200V | 5.0kW | 2.5kW×2段 | 6.5L/h | 470×230mm | 4.5kg |
| KSB3260 | 13400070 | 三相200V | 6.0kW | 3.0kW×2段 | 7.8L/h | 470×255mm | 5.0kg |
| KSB3270 | 13400080 | 三相200V | 7.0kW | 3.5kW×2段 | 9.1L/h | 470×230mm | 5.0kg |
| KSB3280 | 13400090 | 三相200V | 8.0kW | 4.0kW×2段 | 10.4L/h | 470×255mm | 5.0kg |
低容量モデルとの違いとして、5.0kW以上のKSB3250~KSB3280では、ヒーターが2段構成になっています。
既設のパン型加湿器を引き続き使う場合や、特注での製作を相談する場合は、製品そのものの仕様だけでなく、設置環境や給水、電源の条件も確認しておきましょう。
旧カタログには、水平設置や給水圧、電源接続について具体的な注意事項が記載されています。同じ型番の製品だからと判断せず、実際の使用環境まで含めて確認することが大切です。
旧カタログでは、パン型加湿器を水平に取り付けるよう指定されています。本体には高さを調節できる吸着式ゴム脚が付いており、傾斜のあるドレンパン上でも水平を取りやすい構造です。
本体が傾いたままだと、水位やフロートの動作に影響するおそれがあります。既設品を移設したときや設置場所を変更したときも、運転前に本体が水平になっているか確認しておきましょう。
パン型加湿器の旧カタログでは、給水圧0.05~0.5MPaで使用するよう指定されています。付属の給水管を接続し、常に給水できる状態で使用することも注意事項のひとつです。
低水位になるとフロートスイッチが働いて電源を遮断しますが、安全装置があるからといって給水不足のまま使用してよいわけではありません。設置時には給水配管や水圧に加え、ボールタップが正常に動くかも確認します。
旧ラインアップはすべて三相200V仕様です。カタログでは、主電源電線を別途用意した電磁開閉器などを介して電源へ接続し、その制御回路に加湿器の制御電線を接続するよう案内されています。
家庭用の加湿器のように、コンセントにつなげばそのまま使える製品ではありません。既設品の更新や特注製作を検討する際には、必要な加湿量だけでなく、現在の電源設備や制御方法に対応できるかも確認しておきましょう。
八光電機のパン型加湿器はすでに生産終了しており、現在は特注製作についてメーカーへの問い合わせが必要です。新しく加湿器を導入するのであれば、八光電機への相談とあわせて、現在販売されている工場用加湿器も比較してみると選択肢を広げられます。
工場用加湿器には、加熱して蒸気を発生させるタイプのほか、気化式や噴霧式などがあります。工場の広さや必要な加湿量はもちろん、水滴や結露の影響、消費電力、日々のメンテナンスまで見ながら、自社の環境に合う方式を検討しましょう。
工場の用途や課題に合わせて製品を比較したい方は、「工場用加湿器3選」もあわせてご覧ください。
八光電機は、電熱機器や制御機器、産業機器の製造・販売を手がけるメーカーです。公式サイトではヒーターや温度センサーをはじめとした規格品を取り扱っているほか、カタログに掲載されていない製品のオーダーメイドにも対応しています。
パン型加湿器も現在は生産終了していますが、各型番には「特注で製作可」と記載されています。既設品を更新したい場合や、必要な仕様がある程度決まっている場合は、八光電機へ相談してみるのも一つの方法です。
| 会社名 | 株式会社八光電機 |
|---|---|
| 代表取締役社長 | 堀澤 昭彦 |
| 本社 | 長野県千曲市大字磯部1486 |
| 営業本部 | 東京都目黒区上目黒1-7-9 |
| 会社設立 | 1944年6月27日 |
| 資本金 | 5,000万円 |
| 事業内容 | 電熱機器、制御機器、産業機器の製造および販売 |
| URL | https://www.hakko.co.jp/ |
印刷・電子部品
プラスチック工場
なら
| 大きさ(mm) | 高さ1,995×幅700× 奥行450~ 高さ3,010×幅2,000× 奥行1,000 |
|---|---|
| 運転重量(kg) | 95~495 |
| 加湿量(ℓ/h) | 3.4~43.7 |
| 加湿可能な 目安面積(㎡) |
100~460 |
▼マウスオンすると、加湿方式の解説が出てきます
水分を含んだ空気を大風量で循環させ、広い工場内を行き渡るように均一に加湿。包装フィルムの印刷不良やプラスチック成形品の水跡・曇り、電子部品のショートを防ぐ。
空間をムラなく加湿することで静電気の帯電を抑制するだけでなく、工場内に浮遊する塵・パウダーを回収。包装フィルムへの白抜け(ピンホール)を防ぎ、プラスチック成形品の外観不良を低減する。
食品工場
製薬工場
なら
| 大きさ(mm) | 高さ550×幅380× 奥行285~ 高さ650×幅680× 奥行370 |
|---|---|
| 運転重量(kg) | 16~41 |
| 加湿量(ℓ/h) | 1.5~23 |
| 加湿可能な 目安面積(㎡) |
明記なし |
▼マウスオンすると、加湿方式の解説が出てきます
ステンレス内の電熱ヒーターで水を加熱・殺菌し、純度の高い蒸気だけを供給して衛生的に加湿。純水を使用するため、ミネラル分が残らず白い粉の浮遊・付着を防げる。
湿度センサーの検知値に応じて蒸気量を細かく制御し、設定湿度を一定に維持。粉末原料の固結や生地の乾燥を防ぎ、食品・医薬品の品質を保つ。
製材工場
木材倉庫
なら
| 大きさ(mm) | 直径540×高さ310 ~直径660×高さ330 |
|---|---|
| 運転重量(kg) | 8.8~9.2 |
| 加湿量(ℓ/h) | 12~54 |
| 加湿可能な 目安面積(㎡) |
明記なし |
▼マウスオンすると、加湿方式の解説が出てきます
高圧水による微細なミストを、天井から水平方向に噴霧・気化させることで、高さのある大空間を均一に加湿。木材を加工・保管するエリア全体を一定の湿度で管理できる。
滴りを防ぐノズルと配水ライン構造により、木材への水滴落下や局所的な過湿を防止。水滴による反りやカビなどの品質不良リスクを抑えられる。